2024年1月2日火曜日

「専門性」も「タレント性」もないけれど

 昨日の高らかな「今さらブログ活用宣言」で幕を開けた2024年であったが、「今さら」というだけあってブログを取り巻く環境はかなり厳しい。いや、ブログだけではなく、SNSすべてが「しんどい時代」ですけどね。

画像は相変わらずいらすとやさん
ありがとう、いらすとやさん!

Xに代表される短文系ブログも、Instagramに代表されるオッシャレー系写真SNSも、YouTubeに代表される動画投稿系SNSも、投稿内容になんらかの強い専門性を帯びた「それのみの一点集中型」アカウントでないとフォロワーを増やせないのがもはや当たり前になってしまい、好きなモノを投稿し、ただなんとなく続けるというのが心情的に非常に困難になってきている。

ただ、このような「強い専門性を要求される」というのは、なにも今に始まった事ではなく、ブログという形態が出来る遥か以前からその傾向は十二分に現れており、むしろブログの登場(一般化)で多少軽減した、と言える。これは芸能人が自身の日常をブログで書いたりしたためだ。

そして、短文系ブログの雄たるTwitter(当時)の登場で、「うんこ出た」や「腹減った」等のほとんど意味のない投稿が縦横無尽に駆け巡る自由闊達なSNSが開闢したのだ。

ところが、一般人が緩く繋がるSNSだったTwitterでさえも、最終的にフォロワーを大量に獲得出来るのはやっぱり「有名人」と、ひとつの情報に特化した「専門垢」ばかりに落ち着くようになる。

これはもう、人間の欲している情報が「有名人のなにか」と「自分の知りたいなにか」だけで、「赤の他人の日常」は価値としてゼロなのだから、仕方のないことなのだ。

かく言う私も、今まで散々っぱら色んな人から「もっとマジックや手品師の活動に焦点のあたったブログ(SNS)にしたら?」としつこいぐらい言われている。その方がアクセス数を稼げるでしょ、という事だ。

ただ、そんな事はこっちだって百も承知なのだ。

自分のやっているSNSは、ブログもXもInstagramもYouTubeも、自分がその時「面白い」と思った事を投稿しているだけで、一切一貫性がない。この手法が通用するのは有名人(タレント)だけで、自分がそれをやってもフォロワーや登録者、定期的に記事を読んでくれる読者が増えることはないと、そんな事は十分解っているのだ。

ではなぜそんな雑然としたSNSをいつまでも続けているのかと言うと、これは簡単で、ひとつの事象に的を絞った投稿し続けるというのは、想像以上にパワーが必要で、自分にはそのパワーがまるで無いからだ。実際のところは僕だけでなく、ほとんどの人にそのパワーは無い。断言します。

最初の10回分ぐらいの情熱は、あっという間に燃え尽きて、それ以後は自分の立てた企画内容に首根っこを掴まれて、ぐいぐいと強引に前に進まされるだけで、自身がすでに面白くもなんともないと思っていても、やらざるを得ない状況になるのだ。

今までそんな、10回~20回で力尽きたブログやYouTubeチャンネルを山程見てきた。僕はそうはなりたくないのだ。

あとまあ、僕は「義務感」みたいなのが大嫌いなので、そういう気持ちが発生するようなイベントはお断りなのである。ましてや個人で完結する事象ならなおさらだ。

だから僕は自分のペースで、その上内容も自分で好きに選べて、種々雑多な記事を書いていきたいのだ。たとえ休み休みでも、なるべく長い年月、どうでも良いことを書きたいのだ。それが僕の「今さらブログ活用宣言」なのだ。

そんな訳で、「専門性」も「タレント性」もないブログだけど、気に入った記事が一つでもあったら、時々訪ねて来てください。お願いします。

ブログ界隈の方は昔からテクノロジー関係で面白いブログが目立っていたが、最近は引っかかりそうなワードで釣る内容の薄い「いかがでしたか?」系のアフィリエイターブログが氾濫していて、これがブログ全体を陳腐なモノにしている感があり、僕としてはそれが非常に悔しいのだ。そして、このブログの陳腐化が冒頭で述べた「ブログ界隈の厳しい現実」なのである。

その辺も踏まえて、どうぞ応援よろしくお願いします!


さて、以下はちょっと付け足しではあるが、よくあるブログやYouTubeを使って儲けましょう系の本に書いてある事、それは果たして本当なのか?というのに答えたい。

個人的には確かに本に書いてある事を実践すれば、それはそれで本当に儲かるだろうなとは思います。

ただそれは、相当な茨の道です。

それらの本の内容は、タイトルの決め方や本文の書き方、動画の撮り方や企画の立て方、編集をしてサムネイルをこう作りましょうというノウハウの塊である、と純粋に信じている人も多いかと思います。

もちろん、そういった部分のノウハウも書いてあるし、それらも非常に大切だとは思いますが、その辺は正直言ってド本命のノウハウでもなんでもないんですね。

本命部分は企画です。

それらの本には、企画の立て方の肝も載っていますが、その手法はごく簡単に言ってしまうと「人の企画をパクれ」と「よく検索されるワードで記事(動画)を作れ」とまあ、そういう事が書いてあります。

  • 再生数の多い動画を見つけたら、その企画や表現をパクって少し改変しましょう
  • グーグルトレンドでよく検索されてるワードを探して、その言葉でブログの記事を書きましょう

こういう手法を取れば確かにアクセス数は増えるとは思いますが、それがやってて楽しいかどうは別の話です。あるYouTubeノウハウ本には「かなり頑張らないとやっていけない」というような表現が書いてありました。実際そうだと思います。

一日のある程度まとまった時間を「そこそこ再生数の多い動画の発見」と「よく検索されてるワードの探索」に使って、そこから自分なりの改変なり、その言葉に合う記事を書いたりする訳で、やってる内容が全て「自分の思考が主導になっていない」のです。これはかなり辛いと思います。機械的にできる人じゃないと精神的に難しいでしょう。

これらの作業はYouTuberに言われている「自分の好きを仕事にする」ではなく「日常生活の仕事化」で、どっちかと言うとまったくの逆の行為だと思います。それなら社会保障もある分サラリーマンの方がマシだと個人的には思います。

大体、たまたま被るならともかく「意図的にパクっておいてバレにくいように改変する」とか、手法自体がやってても全然面白くないと思うんですよね……。まあ、成功した時の収入には代えられないという事なんでしょうけども。

ブロガーやYouTuberとしての成功も、他の分野での成功も同じぐらい難しいです。ただYouTuberなら成功した時のリターンが膨大になる「場合もある」だけです。当然、成功しない場合の方が圧倒的に多いですし、それはどんな業界でも同じ事です。


更に追記:

今後数日のうちに「能登半島」や「地震」というワードを使ったブログや動画が散見されるようになります。

それらは上に書いた手法を用いた投稿です。

それらのブログや動画の内容はおおむね正しいと思いますし、中には本気で心配して投稿している人もいるでしょう。

なのでそれらについてどういう判断を下すかは、あなた次第です。

ただ、そういう手法があって、それに従って機械的に投稿している人も居るという事実だけは知っておいても損はないと思います。


更に追記2:

今はXも収益化出来るので、さらに酷い状況ですね。

色んな人が同じような薄い内容をたくさん投稿していて、情報の重複が甚だしい。

インプレッション乞食って、本当に情報取得の邪魔でしかないな。

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