「Adobe Animate」の提供終了撤回、無期限で利用可能に。ファンの悲鳴が届いたか https://t.co/gviSA0hn0X pic.twitter.com/No13wuKZKn
— PC Watch (@pc_watch) February 4, 2026
Adobe さんの華麗なる転身が、もっと絶賛されるかと思った転身が、実際のところは愛憎入り混じった厳しい言葉で非難されています。愛憎と言っても、あきらかに「憎」が多目なところに現在のAdobeさんの危うい立ち位置が見て取れます。
Bros, I don't think Adobe listened to us at all, they listened to the stock price. pic.twitter.com/fZ9qsDnpbM
— Matt Roszak🍉🌻Wishlist Matt's Hidden Cats (@KupoGames) February 4, 2026
要は「クリエイターを守った」ではなく「株主の声を聞いただけだろ」というところでムカついている人が多いようです。
実際の所 Adobe さんは、この騒動でここ5年来の最安値を更新しましたし、そりゃまあ、なんらかの手を打つしかなかったんでしょう。たとえ場当たり的であったとしても、今回のこの「無期限利用可」は、iPad 向けのお絵かきアプリ「Fresco」のサブスク化を断念し、完全無料公開した時に次ぐ、Adobeさんの大英断だと思います。
Adobe さんは、ソフトの売り切りモデルを廃して Creative Cloud(CC) に舵を切った時からクリエイター達のヘイトを買う存在になっており、Adobe製品を使うことを指して「Adobe税を払う」とまで言われるありさまで、近年はさらに生成A.I に力を入れているという事で「アンチクリエイター企業」としてAdobeという名前が挙がる度に辛辣な言葉が投げかけられています。
かく言う私もCC移行の際、「封書ではなくメールだけでお知らせする」というAdobeさん一流の巧妙な罠に引っかかり、Illustrator(Mac), Illustrator(Win), Streamline(Win), Photoshop(Win), Premiere Pro(Win), GoLive(Win) と、手持ちのアドビ製品のシリアルナンバーを全て無効化されたので、それなり以上の恨みはあります。
ただ、それでもやはりAdobe さんは偉大な企業だなと、そう思います。Adobeの製品は、優秀です。特にインターフェイスは、素晴らしいと思います。単に「Adobe の指使いに慣れたから他の製品が使いにくく感じる」以上の使いやすさがあると思います。細かいところの使い勝手や挙動がバツグンに「直感的」で、まさに「かゆいところに手が届く」製品なんです。
対 Photoshop のフリー側急先鋒として名高い GIMP は、Photoshop を使っていた人からすると、乗り換えに対するコストがかなり高いと思います。おそらく GIMP は「わざと」 Photoshop とは違うインターフェイスやキーアサイン、挙動にしたのだと思ういますが、この辺が本当になんというかとても「使いづらい」んですよね。それは「Photoshop に慣れているから使いづらい」のではなくて、「直感に反していて使いづらい」訳で、そして「なんでこんな挙動になるんだ?」と何度も思ううちに、慣れる前に疲れ果てて Photoshop に回帰してしまうのです。
僕は普段は GIMP3 を使ってますが、それでもステップ数の多そうな画像処理では、壊れかけのWindows 7にインストールした古の Photoshop CS3を使って作業をします。その方が圧倒的に早いからです。
iPadではProcreateの製品版を使ってましたが、Frescoが無料公開された時はすぐに乗り換えました。とにかく Adobe 製品は本当に使いやすいんです。
ですから、「Adobe 税」と揶揄しつつも、使い続けないといけない立場の人達の「愛憎入り混じった感情」はとてもよく理解出来ますし、同情もします。アマチュアならともかくプロとして仕事をしている人には、Adobe 以外の選択肢はほぼ無いも同然ですし。
そして、他のソフトハウスも、Adobe 製品に比肩するような優れたアプリケーションを作ってもらいたいものです。ファイルの互換性の問題もありますから、Adobe という一強を作ってしまった時点である程度「詰んでる状態」だというのは非常によく判りますが。
僕はもう新規に Adobe 製品を購入することはないと思いますが、5世代ほど前の Illustrator と Photoshop を買い切りタイプで2万円程度で販売してくれるなら、もう一度書い直すと思います。正直言って、ほとんどの人には CS以前ぐらいの機能でも十分実用的でしょうし。まあ、Adobe さん自身が、そんな「自分の足を食うタコ」みたいなソフトを出す訳ないと思いますけども。
ちょっと脱線しますが、ここ数年の Adobe さんの調子に乗ってる感じを見ると、PostScript Font でがっぽり儲けていた頃の Adobe さんを思い出します。
あの時は、盟友だと思っていた Apple が Microsoft と手を組んで、Adobe に全く知らせないまま TrueType Font を開発し、こともあろうに Adobe の社長が同席する場で共同発表するというえげつない強烈なカウンターパンチを喰らわされました。その結果、Adobe さんは PS Font の仕様情報を暗号化も含めて無償公開し、ロイヤリティ料金を引き下げるという「華麗なる転身」を行わざるを得なくなったのです。
今回の「華麗なる転身」は株価が原因ですが、Adobe さんの「顔面蒼白&華麗なる転身」は、かなりレアなので、こういった事が蟻の一穴となって今後の Adobe さんの企業体質を変えてくれるなら、それはそれでありがたい事だと思います。
ともかく、Adobe さんにおかれましては、今後も素晴らしいアプリケーションの開発に邁進し頑張って欲しいものです。
僕には古い Illutrator と Photoshop それに Fresco があれば、それだけで十分です。Adobe 税は十分払いましたから。







