2022年5月21日土曜日

21年前のホームページから4コマ漫画の再掲(4) 「マギー審司さんのネタを……」

昔の4コマ漫画
(素材:いらすとや)


21年前のホームページに掲載していた4コマ漫画再掲載プロジェクト・その4。

まず今となれば、この「ロッキーくん」が何なのかから説明しなければならないような、そんな時代の変化を感じます。

ロッキーはスプリングが内蔵された手足のないアライグマのぬいぐるみです。

「それ、『ロッキー』じゃなくて『ラッキー』じゃないの?」

という人も居るかと思いますが、これらは元々「ロッキー・ラクーン」という商品名で販売されていた物で、マギー審司さんがそれを「ラッキー」と名付けて使っていた、という事なんです。
だから「ロッキー」でも「ラッキー」でも基本的には同じモノです。

このラッキーが、お客さんから「ラッキー!」と呼ばれて「ん?」と振り返るというギャグをマギー審司さんが演っていたんですが、当時の僕は不覚にもそれを知らなかったんです(不覚過ぎる……)。
さらに、ぬいぐるみのこういったちょっとした動作で面白みを引き出せるとはヒオキさんは凄い人だなと、勝手に思っていたんです。

それが蓋を開けてみれば上記の通り「他人のネタ」だった訳で、この時の僕の落胆具合は本当に凄かったです。やっと探し当てた相方の一番面白いと思っていた部分が「他人のネタ」だった訳ですから、全てを根本からひっくり返された気持ちでした。

ちなみに、4コマ目の「しょせんは人のネタ」と小さく笑っているのは、漫画向けにマイルドにした表現で、実際はもうちょっと「悪い感情」でした。「あ~あ、またやってる……」ぐらいの醒めた見方だったので。

ヒオキさんとしては、マギー審司さんよりも早くに「ロッキー」に着手し、自分の方が上手いという自負があったのだと思います。ただ、世間的にはどう見ても「マギー審司の亜流」にしか見えないので、当時の僕は周りからそう思われるのがとにかく嫌だったんです。

ヒオキさんに対して「ロッキーを演るのを辞めてくれ」と言って何度も口論になったぐらいで、結成当初の口論の80%はこの「ロッキーを演る・演らない」だったと思います。

この漫画自体はネタですけども、ヒオキさんからすればある意味「俺はこれからも『ロッキーくん』をやるぞ!」という宣言だったんでしょうね。

それに対して僕が全然いい感情を持ってないというのが漫画からも読み取れるようになっていたので、僕としても「ここまで描くなら、もうエエか」と少し納得したのでした。

ヒオキさんはロッキーを扱ってる時はイキイキとして楽しそうだったし、それを活かさないのはもったいないと思ったので、結局、コンビでするネタにロッキーが絡んだ演目をいくつか残しました。

今となっては良い思い出です。

0 件のコメント: