まずは10分程度のこの動画を観てやって下さい。
今回も後輩芸人の福人(ふくんちゅ)に「今からやりますよ?なにやってるんですか?」的なもの言いで誘われて、彼の番組に出てました。
今回のテーマは「け」からダイレクトに「毛(髪の毛)」でした。
動画でも言ってるとおり、僕は「髪の毛は生えなくていい派」です。
これはなにもS.Fでよくある「未来の人類はハゲ」の世界観に影響を受けたわけではなく、とにかく散髪という行為が嫌だったのです。
散髪とは。
椅子に座り、その時点で自分がそこそこ「マシ」だと思ってる髪型が、鏡越しにどんどん「変」になっていくのをジッと見つめ続けるという苦行。時に出血もあるという。
しかも、この苦行にお金を払わなくてはならないので、散髪終わりにたとえオマケのキャラメルをもらえたとしても、ひとつもお得感がない。
そして次の登校日が嫌で嫌でたまらない。
そんな小学生の日々。
「髪さえ、髪さえ生えていなければ、こんな苦行をせずに済んだものを!」
そんな聖帝サウザーのようなセリフが浮かんでくる。
あと、散髪屋さんの思い出というと、例の椅子の足を置くところに書いてある「BELMONT」のロゴを見て、毎回律儀に「デルモンテみたいやな」と思っていたというのを覚えている。
髪を切るのは嫌いだったけど、髭剃りときわ剃りは気持ち良かったので、それ目当てで散髪屋に行く時はあった。
特にもみあげのところにカミソリを当て、ググッと力がこもったあと、もみあげをスッと断ち切り、カミソリの刃が肌に触れる瞬間の心地良さというのは、自分でやってもまったく再現出来ないので、それを体験するだけでも散髪屋に行く価値があると、そう思う。
あれは本当にプロの技だ。
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さて小学生の頃、サッカー部の同級生は皆 5mm程度の坊主頭だった。そのためあだ名はダイレクトに「ハゲ」か「ハゲ○(○に名字の一文字が入る)」という雑な扱いを受けていた。
「キャプテン翼」に大いなる影響を受けてサッカー部に入ったであろう彼らは、自身の姿を翼や岬、若林君に投影し、親に買ってもらったお気に入りのソックス止めを、みんなに見えるようにさり気なく教室でクルクル巻いて「イキって」いたのだが、部員以外からの雑な「ハゲ」呼ばわりや、「ハゲの頭は叩いても良い」という理不尽な「小学生の謎ルール」に何度も屈辱や痛みを味わっていた。
サッカー部員の中には
「ハゲちゃうわ!坊主や!」
と理屈としてはまったく正しい反論をする者もいたり
「お前ら将来ハゲた時、思いっきり言うたるからな!」
と、来るか来ないか判らない遠い未来に向かって「悪口の予約」をする者もいた。
そんな流れで、「将来本当にハゲた場合どうするか?」というような議題が持ち上がった事がある。
そこで僕は「薄毛になった時点で全剃りして、気分によってカツラを変える生活をする」と具体的な行動を明確に打ち出した。
「会社に行く時は『七三分け』で、パーティーとかには『アフロ』で」と。
これに対してある同級生は
「そんなん出来るわけないやん!」
とゲラゲラ笑ってこたえた。
カツラの技術がまだまだイマイチだった時代の話である。
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高校生の頃、今の基準では全然長髪ではないが当時の基準では「男のくせに長過ぎる」髪型をしていた。
それのおかげで周りからはいろいろ言われたが、理科のある先生だけは僕に会う度に「君の髪の毛は本当に良いな!」と言ってくれた。
その先生は薄毛に悩んでいたので、僕のぐんぐん伸びる髪の毛が羨ましかったそうだ。
「君は将来 髪の毛で苦労することないな」
先生は僕の髪の毛を見ながらそう言っていたが、僕は生えてくる髪の毛でずっと苦労しっぱなしだ。
なんとも皮肉なもんだ。
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それにしても髪の毛や爪は、ある程度まで生えたら生えなくても良いはずなのに、なぜこうもぐんぐん生えてくるんだろうか?
髪の毛や爪を伸ばすために使うリソースがあるんだったら、それを「歯の再生」に割り振ってくれた方が人間としては助かるんですけどね。
これ、ちょっとした人体の設計ミス、じゃないですかね?
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