2022年8月27日土曜日

飲み終わったら終わるラジオ(36) 「料理」

 まずはこの12分程の動画を見てやって下さい。


今回も後輩芸人の福人(ふくんちゅ)君のYouTube番組にゲスト出演してました。

今回の一文字は「り」で、「料理しますか?」から料理の話。
(「続きを読む」以下、およそ2,700文字)


「家事」というカテゴリに含めて、家庭での料理も「男がやって当たり前ですよ!」という風潮にしようと白々しくも必死な感がテレビからダダ漏れな昨今であるが、僕はまあ料理が出来ない。出来ないったら出来ない。
ハムエッグとベーコンエッグを二品目に数えるという禁断の魔の手を使っても、おそらくレパートリーは10品目もないだろう。

なぜ料理が出来ないのかと言うと、食べ物に対してそこまで興味がないからだ。

料理は不味くなければそれで良いし、いわゆる「ホンモノの味」という物も全然気にしない。
昆布と鰹節でダシをとろうが「だしの素」を使ってようが、本場のシェフが腕によりをかけて作ろうが冷凍のインスタントだろうが、ある一定以上の味になるなら別にどっちでも良いような気がする。

とは言っても、僕は別に「舌バカ」ではないので、例えそれが自分の貧しい基準であったとしても「美味い・不味い」は明確に存在しているし、そのお陰で食べたくない物は世の中にゴロゴロとある。なんでもかんでも美味しい美味しいといって食べられる訳でもないのだ。
ホンモノの味にこだわらないのに食べたくない物がゴロゴロあるというのは、なんとも損な感じもするが……。

ちなみに、僕が思うに料理の評価というのは

  • 食べられない
  • 食べられるが欲しいとは思わない
  • 美味しい
  • また食べたい

の四段階ぐらいしかないような気がする。
「また食べたい」というのも、強烈な欲求というよりは「可能であるならまた食べたい(食べられないなら、サヨウナラ)」という感じだ。

とはいいつつも、ほんの少しの例外が「『また食べたい』以上の食べ物」として存在しているのも事実ではあるが。

例えば551の豚まんとか、ね。

あれはなんであんなに何度も食べたくなるんですかね?
麻薬でも入ってるんかいな?


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今までの経験上「男の料理好き」には、ちょいと面倒くさいタイプが居る、というのが分かっている。

その中で僕が特級で「やれやれ」と思うのは、キャンプをする時になにがあってもダッチオーブンの存在感を強くアピールする人。これです。

いや、ダッチオーブンの有用性は分かってます。ダッチオーブンで作るキャベツの丸ごと煮とか美味しいですし。

ただ、ダッチオーブンは非常に重いし、手入れも面倒くさいので、あまり使いたくないのですよね、正直。

でも世の中の「キャンプにおけるダッチオーブン優先主義」みたいな人は、「ここは安物のフライパンと鍋で良いやん」という場面でも、ダッチオーブンによる調理をオススメしてきて、あまつさえそれが「簡単で便利だ」とか言うんですよねえ。

さらに「ダッチオーブンは万能だ」みたいな人も居て、こういう人がキャンプで同じグループに紛れ込むと大変面倒くさいです。

彼らのよく言う主張および有名な決め台詞に「ダッチオーブンは燻製も作れる」というのがあるのですが、別にキャンプで燻製なんか作らへんちゅうの!
いや、作りたかったら作ったらええんやけどね。

まあ、なんというか、世の中にダッチオーブンが広まれば広まる程、こういう「ダッチオーブン原理主義者」が増えるのかと思うと気が重いです。

個人的に、キャンプにおいて本当に便利だったのは、中華鍋です。
中華鍋に比べたらダッチオーブンなんて「吊れる」以外の利点は特に見当たらないです。マジで。


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「たまごかけご飯」なのか「たまごご飯」なのか、それが問題だ。

ハムレットの有名なセリフにもあるように、この「たまご[かけ]ご飯」の呼称問題が世の中には存在する。

僕は初めて聞いた時から「たまごご飯」だったので、ずっと「たまごご飯」と呼んでいたが、世の中的には「たまごかけご飯」の方が優勢なようだ。

動画の中では僕は「たまごご飯」派として「たまごかけご飯」はおかしいと主張していますが、おそらく「たまごかけご飯」と「たまごご飯」は、発祥が別だと思います(勘です)。

なんとなく「たまごかけご飯」が先行して発生して、そののちに短縮形として「たまごご飯」が誕生するのが言葉の誕生順としては正しいように思えますが、僕はこれに対して「調理法によって二種類の言葉が同時多発的に発生した」という説を提唱します。

というのも、僕は「たまごご飯派」として、どうしても「たまごかけご飯」の「かけ」の部分が引っかかるのです。なぜ「たまごまぜご飯」ではなく「かけ」なのか?

これはおそらく、「たまごかけご飯派」は、卵をご飯にかけるという下品な食べ方をする一族の中でも上品な部類に属していて、割った卵をダイレクトにご飯に落とさず、一度別のお椀かなにかでそれを受け止め、そこでかき混ぜてからご飯にかけ、そして最終工程として混ぜる、という手順を踏んでいたのではないだろうか?

だからこそ「かけ」なのだと。
溶いた卵を「かけるんだよ」という主張。それが「たまごかけご飯」という言葉を生んだのではないだろうか?

それに対して「たまごご飯派」は、卵をご飯にかけるという下品な食べ方をする一族の中でも最上位に下品な部類に属しているため、卵をダイレクトにご飯に落とし、即座にかき混ぜるので、ご飯と卵は瞬時に一体化する。

一体化までのスピードが早く、卵とご飯は渾然一体で不可分であるという主張。
それが「たまごご飯」という呼称を生んだのではないだろうか?

この紙一重の調理法の違いが「たまごご飯」と「たまごかけご飯」の呼称の違いを生んだのだと、僕はそう思うのです。ご静聴ありがとうございました。

というか、誰が下品な上にも最上位に下品な部類なんじゃ!
(セルフで切れる)


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料理に特にこだわりがないおかげで料理はまったく出来ないが、それでも僕は料理は出来た方が良いと思っている。なのでそこには引け目を感じている。

ちなみに、料理の出来る男といって僕が思いつくのは、元芸人の「ちょろQ松原」その人である。

彼は料理も上手いし、人柄もとても良い。
彼の人柄の良さは筆舌に尽くしがたいので説明は100%省略するが、もし今、生まれ変われるなら誰が良いと天使に問われれば、僕は即座に「ちょろQ松原」と答えるだろう。多分。

前にも紹介したが、彼は今、大阪梅田の中崎町で「ててりあ」というカフェをやっているので、ぜひ大阪・梅田に来た際には寄ってあげて下さい。

「テツローさんから紹介されて来ました」というと、おそらく高らかに響く「チッ!」という舌打ちの音で迎え入れてくれると思います(嘘)。
まあ、なんの特典もないとは思うけど、コーヒーもスイーツも料理も美味しい店なので、みんなで行ってみよう!

ててりあ:
大阪市北区中崎西一丁目7-17コアナカザキ2階201(定休日なし:不定休)

過去のちょろQ松原が活躍した記事:

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