2022年1月9日日曜日

飲み終わったら終わるラジオ(10) 「棺桶の中で」

まずは10分程度のこの動画を見てやって下さい。


今回も後輩芸人の福人(ふくんちゅ)君のYouTube番組にゲスト出演してました。

今回の一文字は「は」、そこから墓の話でした。


現在の日本では土葬は明確に禁止ですが、土葬がデフォルトの国もまだまだたくさんあるようですし、死んだ後、生き返るには、その「入れ物」たる肉体がなければならないという事で、火葬に強い忌諱を持つ人達もいる。

また、病死した場合、その死亡原因である病が克服された未来に向けて、身体を冷凍保存する人達もいる。
これは現代の新たなる土葬とも言えるが、大概は液体窒素で冷却されるので「(液体)窒素葬」と言うのが正しい感じだ。いや、全然正しくはないが。

さて、動画の中でも言ってるが、「土葬の国」という事でまっさきに思い出されるのはなんと言ってもアメリカ合衆国だ。
映画やドラマ、なんなら歌のPVでも散々っぱら土葬をアピールしているので、
「土葬といえば?」
「せーの、アメリカ!」
となるぐらいには常識的だと思う。

僕が現代のアメリカが土葬なんだと認識した最初の体験は、映画「ポルターガイスト(トビー・フーパー監督/1982)」だったように思う。
その時は、土葬は前時代的な埋葬方法だと思っていたので、「なんで今どき土葬やねん!」と、その部分がとても滑稽に見えて笑ってしまったのを覚えている。

あと、星新一先生の「進化した猿たち(1)」の一コマ漫画から「アメリカはホンマに土葬やねんな」と認識を新たにしたりとか。

アメリカ人が「死後」というモチーフで、幽霊よりもゾンビ等の「動き回る死体」を多用するのは、実際にそこら中に死体が山ほど埋まってるからだろうなと思う。
僕もアメリカで墓地を見た時に「この墓石ひとつひとつの下に死体があるんか~」と、謎の不安感に襲われ、土葬の「そこに死体が埋まってる」という目に見えないパワーに圧倒された。

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「土葬した後、生き返る事がある」というのと「棺桶の中に”生き返ったよボタン”を入れる」というのは、つのだじろう先生の漫画「うしろの百太郎」でも描いてあった。

実際にどのぐらいの割合で生き返る事があるのかというと、多分「ほとんど絶対に無い」ぐらいには、生き返らないんだと思われる。
もし、年間に一件でも「土中の棺桶の中で生き返る」ような事件があれば、それこそ「生き返ったよボタン」が実用化されているだろうし。

ちなみに「生き返ったよボタン」は、有線なら簡単に実現出来るが、無線を利用しようとするとたちまち難しくなる。
なんと言っても遺体は「6フィート下(Six feet under)」にあるのだ。
棺桶の装飾された木を貫通してもなお2メートル近くの土砂が無線の通過を妨げる。

スマホと一緒に棺桶で埋められてしまうという映画「リミット("Buried" ロドリゴ・コルテス監督/2010)」なんかは、相当浅く埋めるか、棺桶の周辺土砂のうち電波塔のある方向をトンネル状の構造にして埋葬するという、面倒くさい技術を使っていないと成立しないお話なのだ。

土に混ぜて電波の透過を良くするような何かを開発すれば、「生き返ったよボタン」もスマホで代用出来るようになるので、アメリカでのビジネスチャンスを伺ってる人は、チャレンジしてみれば良いと思います。
これで成功したあかつきには、アイデア料として売上の0.5%をください。

ただ「生き返ったよボタン」だけを実用化しても仕方ないという面もある。
まず、「生き返ったよボタン」を機能させる前に、土中の棺桶に対しての適切な酸素の供給と二酸化炭素の除去という点をまずクリアする必要があり、ここは割と本格的に面倒くさいので。

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思わず焼却炉と言ってしまったが、焼却するための炉なので焼却炉でも間違いではないようだ。

ただ、火葬場では呼び名は「火葬炉」というそうだ。

これは「焼却炉」という言葉がどうしても「ゴミを焼く」というイメージと強く結びついているためでしょうね。

今回は話のついでに映画や漫画をたくさん紹介させて頂きました。
興味のある人は探して見てみて下さい。

ではまた!


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