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裏ワザの誕生
「裏ワザ」という言葉は今では完全に浸透しているが、この言葉がどれぐらい前から、どのように広まったのかはよく解らない。
ファミコンにおける極初期の裏ワザは「ゲーム中の連続Pause」で、一番最初に発売された「ドンキーコング」でも、すでにこの技を使って「通り抜けられない壁をすり抜ける」というのが行われていた。この連続Pause技は、Pauseの時に鳴るSEをもじって「りごりごん」と呼ばれていた。
次に「麻雀」でも、特定のボタンを押しながら電源を投入すると、配牌が同じになるという技が見つかった。
史上初(?)のコマンド入力型裏ワザ
それは「ゼビウス」のコマンド入力タイプの裏ワザで、これは裏ワザのターニングポイントになった。
「ゼビウス」の裏ワザは
(1) タイトル画面で
(2) タイトルロゴの上にピカピカ光っている物体が
(3) 左から右へ移動しきってしまう間に
(4) IIコントローラーのAを押しながら
(5) 同じくIIコントローラーの右ボタンを9回
(6) 上ボタンを2回
(7) 左ボタンを2回
(8) 下ボタンを9回押して
(9) 画面上部に現れる8桁の数字の
(10) 一番左を「1」に変える
という、それまでの常識では考えられないぐらい複雑な方法で実現されており、特に「短時間のうちに十字ボタンを9回押す」という部分は、当時の水準から考えてもかなり難しいものだった。
また、「コマンド(キー入力の組み合わせ)で隠された特別な機能を引き出す」というのは、それまでに経験がない方法で、概念的にも操作方法的にもエポックメイキングな裏ワザだった。
当時の僕は、どうやってこの複雑怪奇なコマンドの入力方法が判明したのかが不思議で仕方がなかった。
「裏ワザ」という言葉は今では完全に浸透しているが、この言葉がどれぐらい前から、どのように広まったのかはよく解らない。
ちなみに、小中高と続くファミコン時代においても「ウラワザ」という言葉をはっきり口で発音した事は多分ほとんど無かったと思う。
言葉自体は確かに存在していたが、わざわざ「ウラワザ」と発音するのは、なにか恥ずかしい感じだった(だから当然「禁断の秘技」とか「ウル技(テク)」とかも言わない。もっと恥ずかしい言葉だったから)。
いわゆる裏ワザ自体はファミコン以前にも家庭用ゲーム機やアーケードゲームにいくつか存在していたので、さすがにファミコン発祥ではないが、「裏ワザ」という言葉の発祥は間違いなくファミコン雑誌の関連記事だろう。
いわゆる裏ワザ自体はファミコン以前にも家庭用ゲーム機やアーケードゲームにいくつか存在していたので、さすがにファミコン発祥ではないが、「裏ワザ」という言葉の発祥は間違いなくファミコン雑誌の関連記事だろう。
ファミコンにおける極初期の裏ワザは「ゲーム中の連続Pause」で、一番最初に発売された「ドンキーコング」でも、すでにこの技を使って「通り抜けられない壁をすり抜ける」というのが行われていた。この連続Pause技は、Pauseの時に鳴るSEをもじって「りごりごん」と呼ばれていた。
次に「麻雀」でも、特定のボタンを押しながら電源を投入すると、配牌が同じになるという技が見つかった。
また「ベースボール」では、ファミコン本体の前面拡張端子を強引に接触させ、とんでもない変化球を投げるという技が開発され、「F1レース」では特定の条件でレースカーのスピードが上がるというのも発見された。
ただ、このあたりまでは、それまでの家庭用やアーケードゲーム機での経験があれば、発見できる「常識の範囲内」の裏ワザだった。
しかしこの後、まさに度肝を抜かれる、ファミコン発祥の裏ワザ然とした裏ワザが、週刊少年ジャンプの「ファミコン神拳」という小さな袋とじ企画で発表される。
ただ、このあたりまでは、それまでの家庭用やアーケードゲーム機での経験があれば、発見できる「常識の範囲内」の裏ワザだった。
しかしこの後、まさに度肝を抜かれる、ファミコン発祥の裏ワザ然とした裏ワザが、週刊少年ジャンプの「ファミコン神拳」という小さな袋とじ企画で発表される。
史上初(?)のコマンド入力型裏ワザ
それは「ゼビウス」のコマンド入力タイプの裏ワザで、これは裏ワザのターニングポイントになった。
「ゼビウス」の裏ワザは
(1) タイトル画面で
(2) タイトルロゴの上にピカピカ光っている物体が
(3) 左から右へ移動しきってしまう間に
(4) IIコントローラーのAを押しながら
(5) 同じくIIコントローラーの右ボタンを9回
(6) 上ボタンを2回
(7) 左ボタンを2回
(8) 下ボタンを9回押して
(9) 画面上部に現れる8桁の数字の
(10) 一番左を「1」に変える
という、それまでの常識では考えられないぐらい複雑な方法で実現されており、特に「短時間のうちに十字ボタンを9回押す」という部分は、当時の水準から考えてもかなり難しいものだった。
また、「コマンド(キー入力の組み合わせ)で隠された特別な機能を引き出す」というのは、それまでに経験がない方法で、概念的にも操作方法的にもエポックメイキングな裏ワザだった。
当時の僕は、どうやってこの複雑怪奇なコマンドの入力方法が判明したのかが不思議で仕方がなかった。
手当たり次第に入力したとすれば、天文学的な確率でしか発見されない訳だし、おそらく不可能だ。
そして、なぜこのような「無敵になるコマンド」が初めからソフトに組み込まれているのかも謎だった。
大人になるに連れて「デバッグモード」や「ROM解析」、「内部リーク」という言葉を知って謎はある程度氷解したが、しかし当時は本当に不思議で、この不思議さが「ゼビウス」というゲームの世界観と相まって、一種独特の特別な雰囲気を醸し出していた。
ただし、コマンド入力は演出として素晴らしかったが、無敵モードがあったのは良くなかった。
無敵モードがあるという報に接した時の興奮と、それが実現できた時の熱狂は、弾に当たっても「死なない」ソルバルウが、全自動で全てのエリアを飛行した瞬間に、今まで味わったことのない空虚感となって跳ね返ってきた。
まさに「ゲームが死んだ」瞬間だった。
無敵モードに成功した後、わざと無敵モードで遊ばなくなった人はたくさん居た。
そして、なぜこのような「無敵になるコマンド」が初めからソフトに組み込まれているのかも謎だった。
大人になるに連れて「デバッグモード」や「ROM解析」、「内部リーク」という言葉を知って謎はある程度氷解したが、しかし当時は本当に不思議で、この不思議さが「ゼビウス」というゲームの世界観と相まって、一種独特の特別な雰囲気を醸し出していた。
ただし、コマンド入力は演出として素晴らしかったが、無敵モードがあったのは良くなかった。
無敵モードがあるという報に接した時の興奮と、それが実現できた時の熱狂は、弾に当たっても「死なない」ソルバルウが、全自動で全てのエリアを飛行した瞬間に、今まで味わったことのない空虚感となって跳ね返ってきた。
まさに「ゲームが死んだ」瞬間だった。
無敵モードに成功した後、わざと無敵モードで遊ばなくなった人はたくさん居た。
しかし、もう前ほどエリア突破の感激というものは味わえなくなっていた。そして「ゼビウス」自体を辞めてしまう者もある程度居た。
無敵モードというのは「あって欲しいが、あってはならない機能」なのだと、この時つくづく痛感した。
のちに「コナミコマンド」で有名になるコナミの「グラディウス」が無敵モードを搭載しなかったのは、おそらくこの辺の事情も考慮したのではないかと思う。
ちなみに僕は無敵モードを使って、本を読む時などに "Background Video Game (BGVG)" を実践していたのだが、
「ゲームしてないんやったら片付けなさい!」
という母親のキツイお叱りに遭い、それ以降「ゼビウス」はしまわれたままになったのだった。
つづく…
無敵モードというのは「あって欲しいが、あってはならない機能」なのだと、この時つくづく痛感した。
のちに「コナミコマンド」で有名になるコナミの「グラディウス」が無敵モードを搭載しなかったのは、おそらくこの辺の事情も考慮したのではないかと思う。
ちなみに僕は無敵モードを使って、本を読む時などに "Background Video Game (BGVG)" を実践していたのだが、
「ゲームしてないんやったら片付けなさい!」
という母親のキツイお叱りに遭い、それ以降「ゼビウス」はしまわれたままになったのだった。
つづく…
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