2011年10月27日木曜日

さらばシンセン、さらば香港


写真語り(29) シンセン → 香港 2004年

香港・シンセンの旅も今回で終り。長い間お付き合い頂いた少数の方(およそ8人~12人)、ありがとうございました。
最後はちょっと長めに、旅の背景なども含めてダラダラ書く。かなり長いです。



このシリーズの途中にちょっとだけしか触れていないが、シンセンに行った本当の目的は、マジックの大会に参加する事だった。
大会のコンテストに挑戦するためにわざわざ行ったのだ。

コンテストの方はあいにくトンデモナイ勘違い(※1)をしていたため完全な不発に終わったが、初めての海外大会だったので、それなりに楽しかった(※2)。

※1「トンデモナイ勘違い」:「中国で行われる国際大会」なのに「香港で行われるローカルな大会」だと勘違いして参加してしまった。
そのため香港のコンテスト用に演技のセリフを全部広東語で作ってしまい、欧米から来た審査員には演技内容が全く伝わらなかった。

※2「それなりに楽しかった」:審査員には全く受けなかったが、ブルース・リーの格好をしてマジックをしたため、香港のマジシャン連中にはバカ受けだった。
コンテストの順番が最終組だったので、僕らが登場した時は場が疲れてダレ気味だったが、演技の終りには3分程の長い長いスタンディングオベーションも受け、コンテスト会場からなかなか帰れなかった。
このスタンディングオベーションはかなり嬉しかったが、これのおかげで「まさか入賞しないなんてことはないだろう!」と予想してしまい、後で逆に凹む事となった。

大会で一番印象に残っているのは、大学生のボランティア・スタッフ達。

「ボランティアのスタッフ(ほぼ全員)」

彼・彼女らは全員が大学生で、この大会に文字通りボランティア(無報酬)で参加してるとの事だった。
英語での意思疎通が可能な事が条件で集められたそうで、多数の応募から選別されたエリート・ボランティアだったようだ。

我々大会参加者が会場でちょっとでもまごつくような場面があれば、そそそっと走り寄ってフォローしてくれる、大変ありがたい存在でした。

ちなみに、個人的にはマジックの大会は「コンテストに参加してなんぼ」みたいなところがあるので、コンテスト以外の部分にはあまり興味がない。なので、コンテスト出演が終わってからはほとんど会場に居なかった。
そのため大会について書くような話があまりなく、街の写真ばかりになった。
マジックの大会に興味のあった人には、その点は申し訳なく思う。

「シンセンから香港へと」

さて、シンセンから香港へと帰るのだが、帰りの香港は単に「通過するだけ」で、シンセンから香港国際空港まではノンストップだった。
もう一度、香港の街をぶらぶらしてみたいと思っていた僕は、バスの窓に張り付いて、窓下を流れていく街並みを眺めながら「うう…」とか「ああ…」とか呪いのような声で唸っていた。

「空港内のF1」

来る時には発見出来なかったが、空港内にはちゃんと中国でのF1開催を宣伝するブースが設営されてあった。
ここではフェラーリグッズを売っていた。こんなところでもフェラーリ強し!

「空港内の免税店」

免税店の前を通って「おや?」っと思う。"FREE DUTY" とな?
一般的には "Duty free" じゃないのかねぇ……。
こういった言い回しもあるのか、それとも "FREE DUTY" が店名なんでしょうか?うーん。

「香港での最後の食事 ー 雲呑麺」

搭乗時間までずいぶん待ち時間があったので、空港内で食事を摂ることに。
同じ飛行機で帰るジョニー広瀬師匠の「香港で上手い料理言うたらなんや?」の質問に対し、私は即座に「雲呑麺ですね」と答えてしまう。

師匠は「よし、じゃあそれ食べよう」と言われたが、正直、雲呑麺等に使われている麺は、あまり日本人に好まれる風味ではない。かなり癖がある。人によっては、輪ゴムを食べてるみたいという人もいるぐらい、細麺なのに弾力が強いのだ。
恐る恐る「かなり癖ありますけど…?」と言ってみたが「かまへんから買うて来て」と。
そんな訳で、香港最後の食事は師匠にご馳走になりました。

空港の「府皇」というお店の雲呑麺は、ごく一般的な普通に美味しい雲呑麺でした。
値段は市中の何倍もしましたが……。

ちなみに師匠からも「おお、これ美味いやないか!」と言って頂けたので、ひと安心。
みなさんも香港国際空港へ行った際は、ぜひ府皇で雲呑麺を。

さて、いろいろあった「香港 → シンセン → 香港」の旅もこれでお終い。

自分にとっては、初めての団体ツアーで、初めてのアジア旅行で、なおかつ初めての海外大会だったという事もあって、この旅はかなり思い出深いものになっている。
旅行先では人間性がモロに出るというのもこの旅で十分過ぎるほど判り、「旅先での人間観察」という新しい遊び方も手に入れた。

コンテストの結果は冴えなかったがマジシャンとして生きていく上で、大きなターニングポイントになった旅だったとしみじみ思う。

僕が香港に興味があるのを知った上で「香港でマジックの大会あるから出るか?」と嘘をついてまで強引に誘って下さった深井先生には、深く感謝しております(※3)。

※3「深く感謝しております」:大会期間中は、「ここ、香港ちゃうやん!」とブーたれてましたが…。


以上、「写真語り 香港・シンセン篇 」お終い。



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