「100年前の「黒板の落書き」が学校の黒板の下から発見される」By Gigazine
要約すると
オクラホマ州にあるエマーソン高校というところで黒板をホワイトボードにリニューアルしようとして黒板を撤去したら、その下からさらに古い100年前の黒板が当時使用されてたままの姿で出てきた。ということです(元々の記事は海外サイト)。
黒板に書かれてあるものがなかなか興味深い感じですが、その中でもひときわ目を惹く「図」がある。
それがこれ。
謎の「九九の表」 |
Gigazine の説明ではこれは「九九の表」で、エマーソン校の校長シェリー・キショアさんも「こんな方法は見たことがない」と語っている、とある。
確かにこんな「九九の表」は見たことがない。
0から9までの数字を円環状に並べて、掛け算を ”視覚的に計算する” という手法はあるが、これはそれでもない。
円の周りに22個の数字、そして円の中には「2x」から「8x」までの掛ける数が書いてある。黒板の文字は一部が消えかけているが復元し清書するとこうなる。
なんじゃこれは?
これが「九九の表」なら、なにか特殊な操作をすれば、各段の答えがたちどころに解るようになっているんだろうか?
しかし、色々、円の数字を指で追ったり、足したり引いたりして考えてみたが、一向に答えらしきものは出ない。
それに円の周りの数字も実に奇妙な感じがする。
同じ数字が何度も出現するが、出現方法に規則性が感じられないような……。
使われている数字は「2」から「10」を除く「12」までの10種類。
出現頻度は
2が1回
3が3回
4が2回
5が2回
6が3回
7が4回
8が3回
9が2回
11が1回
12が1回
となっている。
「7」が最多の4回出現。
そして、数字に「10」は無く、さらに円の中に「9x」の文字はない……。
僕はここで、ぼんやりとだけどピンと来た。
これは「九九の表」じゃないな、と。
昔、なにかの本で「素の計算なら、九九の中で一番難しいのは”七の段”だ」というのを読んだことがある。「5」が一番簡単で、「2,4,8」はそれぞれの倍、「3,6,9」はお互いに親和性が高い。つまり「七の段」だけがガチなのだ。さらに「九の段」は他の段が出来るなら、基本的には必要ない。
日本では九九は「憶えるもの」だけど、この学校では(あるいは欧米では)、「掛け算は掛け算として計算しましょう!」という教育方針の下で、掛け算を毎回きちんと計算させていたのではないだろうか?
そして、この円は「掛け算の練習問題を即席で作り出すもの」なんじゃないだろうか?
そう思って見てみると、円の中に一か所気になるところが出てきた。
黒板の図は「2」が1つだけあって、それが円の一番真下にある。この「2」の左は「3」、右は「4」。そして「2」を中心に左は奇数、右は偶数で「9」までの全ての数字が揃っている。
つまり、「2」から書き出して、1ずつ増えながら左、右、左、右……、と書いていったんじゃなかろうか?
この作図法のメリットは、掛け算で使う「2」から「9」までの全ての数字を使い切りながら、ある程度ランダムな配列にすることが出来る、という点である。
こうやって「2」から「9」までを書いた先生は、後はガチである「7」を多めにしつつ「適当な感じ」で円の周りに数字を配置していった。だから「2」が真下にある(僕の図は正確に22角形で作図したので「2」が真下にないが)。
「10」が無いのは、10倍は簡単過ぎるから。「9x」が無いのは、「九の段は他の段の集大成なので要らない!」というアメリカンな突き進んだ合理主義から、そして時計で言うところの「12時から15時」辺りの数字が若干スカスカなのは、この部分を書くのが最後だったので力尽きた(適当さに拍車がかかった)んだろう。
この円の使用法だが、僕の予想では先生は指し棒を使って、「じゃあ、"2(の段)" から行くわよ!2かける8は?2かける7は?2かける4は?……」という様に、12時の方向から時計回りに数字を指し、生徒に答えさせていたんじゃないかと思う。。
このような方法を用いる事によって
「先生、アンドリュー君記憶だけで解いてます!」
とか、九九の場合にありがちな
「先生、ベンジャミン君(順番に)足してます!」
という ”掛け算チーティング野郎” を撲滅し、アメリカン・マッチョな ”掛け算筋肉脳” を鍛えていたんだと思う。100年前に。
まあ、全部、想像ですけどね。
.
確かにこんな「九九の表」は見たことがない。
0から9までの数字を円環状に並べて、掛け算を ”視覚的に計算する” という手法はあるが、これはそれでもない。
円の周りに22個の数字、そして円の中には「2x」から「8x」までの掛ける数が書いてある。黒板の文字は一部が消えかけているが復元し清書するとこうなる。
清書しました by テツロー (ヒマではないです) |
なんじゃこれは?
これが「九九の表」なら、なにか特殊な操作をすれば、各段の答えがたちどころに解るようになっているんだろうか?
しかし、色々、円の数字を指で追ったり、足したり引いたりして考えてみたが、一向に答えらしきものは出ない。
それに円の周りの数字も実に奇妙な感じがする。
同じ数字が何度も出現するが、出現方法に規則性が感じられないような……。
使われている数字は「2」から「10」を除く「12」までの10種類。
出現頻度は
2が1回
3が3回
4が2回
5が2回
6が3回
7が4回
8が3回
9が2回
11が1回
12が1回
となっている。
「7」が最多の4回出現。
そして、数字に「10」は無く、さらに円の中に「9x」の文字はない……。
僕はここで、ぼんやりとだけどピンと来た。
これは「九九の表」じゃないな、と。
昔、なにかの本で「素の計算なら、九九の中で一番難しいのは”七の段”だ」というのを読んだことがある。「5」が一番簡単で、「2,4,8」はそれぞれの倍、「3,6,9」はお互いに親和性が高い。つまり「七の段」だけがガチなのだ。さらに「九の段」は他の段が出来るなら、基本的には必要ない。
日本では九九は「憶えるもの」だけど、この学校では(あるいは欧米では)、「掛け算は掛け算として計算しましょう!」という教育方針の下で、掛け算を毎回きちんと計算させていたのではないだろうか?
そして、この円は「掛け算の練習問題を即席で作り出すもの」なんじゃないだろうか?
そう思って見てみると、円の中に一か所気になるところが出てきた。
黒板の図は「2」が1つだけあって、それが円の一番真下にある。この「2」の左は「3」、右は「4」。そして「2」を中心に左は奇数、右は偶数で「9」までの全ての数字が揃っている。
つまり、「2」から書き出して、1ずつ増えながら左、右、左、右……、と書いていったんじゃなかろうか?
外周部数字の書き方(推理) |
この作図法のメリットは、掛け算で使う「2」から「9」までの全ての数字を使い切りながら、ある程度ランダムな配列にすることが出来る、という点である。
こうやって「2」から「9」までを書いた先生は、後はガチである「7」を多めにしつつ「適当な感じ」で円の周りに数字を配置していった。だから「2」が真下にある(僕の図は正確に22角形で作図したので「2」が真下にないが)。
「10」が無いのは、10倍は簡単過ぎるから。「9x」が無いのは、「九の段は他の段の集大成なので要らない!」というアメリカンな突き進んだ合理主義から、そして時計で言うところの「12時から15時」辺りの数字が若干スカスカなのは、この部分を書くのが最後だったので力尽きた(適当さに拍車がかかった)んだろう。
円外周部の数字の書き方・その2 |
この円の使用法だが、僕の予想では先生は指し棒を使って、「じゃあ、"2(の段)" から行くわよ!2かける8は?2かける7は?2かける4は?……」という様に、12時の方向から時計回りに数字を指し、生徒に答えさせていたんじゃないかと思う。。
このような方法を用いる事によって
「先生、アンドリュー君記憶だけで解いてます!」
とか、九九の場合にありがちな
「先生、ベンジャミン君(順番に)足してます!」
という ”掛け算チーティング野郎” を撲滅し、アメリカン・マッチョな ”掛け算筋肉脳” を鍛えていたんだと思う。100年前に。
まあ、全部、想像ですけどね。
.
0 件のコメント:
コメントを投稿