JR境港駅に着いた我々は、そのまますぐにはフェリー出港地である境港には向かわず、とりあえず食料調達の旅に出た。
これから、ほぼ二日間船上生活なため、その分の食料を購入するためだ。
駅近辺に「まるごう」という、大阪で言うところの「関西スーパー」や「Satake」にあたるスーパーマーケットがあることはすでに(井上くんが)リサーチ済みだったので、そこへ向かう。
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境港駅周辺マップ |
「まるごう」へ向かう道すがら、遠くに「ファッションセンターしまむら」の看板を発見した私はテンションが上がり「ちょっと寄ってみようや?」と提案したが「いや、遠いですって!行きませんよ!」と、あっさり却下の憂き目に遭う。
大体において、この旅でなされる僕の提案は即却下される運命である(笑)
ちなみにフェリーの中にはレストランも売店もあるので、ここで2日分の食料を調達する必要は全くないのだが、往路からレストランや売店を利用すると、復路での船内生活が「暇過ぎて死ぬ可能性がある」と推察されたため、行きに関しては船内施設をなるべく使わないでおこうと決めていたのだ(「9.3フェリーの往路ではレストランを使わない協定」)。
そんな訳で「まるごう」で2日分の食料を調達した我々は、いよいよ無料シャトルバスに乗り、境港へと爆進した。
船で海外に出たことがなかったので「国際線のフェリーターミナルはどんなものなのだろうか?」と期待していたのだが、シャトルバスから降りたその先にあったのは、果たしてプレハブ工法で建てられた2階建ての小さな建物だった。
「ホンマにここでええの?」
「ホンマか?」
と思わず二回も訊いてしまった。
とりあえずその建物に入ると、確かにフェリーのチェックインカウンターもあるし、出国時に特有の「変なことしたら出国出来ないかも?」的な緊張感も若干は感じられた。
備え付けの椅子にはまばらに人が座っていたが、目に見えて日本人は少なく、施設内で外国人相手に「境港についてどう思うか?今後どうすべきか?」というアンケートを採っていたおばちゃんに思いっきりフィリピン人と勘違いされたりもした。
ちなみにおばちゃんには「ご当地(境港)ラーメンを開発せよ!」と答えておいた(笑)
この国際旅客ターミナルでの出来事について語るとすれば、それはもう、「フェリーの乗船手続きは死ぬほど作業が遅い」の一言に尽きる。
「この人数を捌くのに、なんでこんなに時間がかかんねんな?」
という思いが何度も何度も頭に浮かんだ。
実は、国際航路でビザやパスポートの確認が必要なため、予約表を見て「はい、チケットどうぞ(にっこり)」、みたいな単純な手続きではない上に、チケットカウンターのスタッフは一人しか居ないのだ。そりゃ、遅くなるはずだ~。
しかし、待つ方はツライのです。
乗船手続きが済めば、そのまま隣の部屋のイミグレーションへ。
日本から出国する日本人に関しては、手荷物検査等はかなり「ゆるゆる」です。まあ、そらそうでしょうけどね。
乗客の乗船開始から出港までは一時間半ぐらいあるので、早目に乗ると一時間ぐらいは船内で出港を待つことになる。
その間に船内を探検するもよし、僕のようにライフジャケットを試着して後輩から「スタッフに怒られますから、ホンマにやめて下さい」と注意されるもよし(実話)、思い思いに過ごしましょう(笑)
国際航路のため、乗船人数の確認は厳格に行われる。
タラップには必ずカウンターを持ったスタッフが居り、船へ向かう通路・進路は隔離され、周辺を入管のスタッフが見張っている。
この光景を見て、ようやく「出国する」という実感が徐々に湧き上がってくる。
徳島阪神フェリー(古っ!)で徳島に行くのとは、ちょっと雰囲気が違うのだ(笑)
やがて地上に居たスタッフも乗船し、タラップが引き上げられ、もやいが解かれると、今までのアイドリングとは明らかに違う強い振動が足元に伝わり、フェリーは「どっこいしょ」と岸壁を離れた。
こうして旅は無事に海路に切り替わり、ここからは、とてもとても退屈な船上生活が始まるのだ。
(6) へつづく
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大体において、この旅でなされる僕の提案は即却下される運命である(笑)
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境港まで我慢してご飯を食べなかった井上くんはここでお弁当を食べる スーパーで買って、スーパーの駐車場で即食べる地産地食スタイル 掲げているのは「俺の元気飯 よくばり丼」 この後、もう一品オムライス弁当も食べた(笑) |
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P.Aに寄るごとにちょいちょい食べてた僕はおにぎりのみ 僕は一日に少量を何度も何度も食べるタイプ |
ちなみにフェリーの中にはレストランも売店もあるので、ここで2日分の食料を調達する必要は全くないのだが、往路からレストランや売店を利用すると、復路での船内生活が「暇過ぎて死ぬ可能性がある」と推察されたため、行きに関しては船内施設をなるべく使わないでおこうと決めていたのだ(「9.3フェリーの往路ではレストランを使わない協定」)。
そんな訳で「まるごう」で2日分の食料を調達した我々は、いよいよ無料シャトルバスに乗り、境港へと爆進した。
船で海外に出たことがなかったので「国際線のフェリーターミナルはどんなものなのだろうか?」と期待していたのだが、シャトルバスから降りたその先にあったのは、果たしてプレハブ工法で建てられた2階建ての小さな建物だった。
「ホンマにここでええの?」
「ホンマか?」
と思わず二回も訊いてしまった。
とりあえずその建物に入ると、確かにフェリーのチェックインカウンターもあるし、出国時に特有の「変なことしたら出国出来ないかも?」的な緊張感も若干は感じられた。
備え付けの椅子にはまばらに人が座っていたが、目に見えて日本人は少なく、施設内で外国人相手に「境港についてどう思うか?今後どうすべきか?」というアンケートを採っていたおばちゃんに思いっきりフィリピン人と勘違いされたりもした。
ちなみにおばちゃんには「ご当地(境港)ラーメンを開発せよ!」と答えておいた(笑)
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ゴルゴ13による安全教育 東郷さんも「たびレジ」に登録してるのか? (国際旅客ターミナルにて) |
この国際旅客ターミナルでの出来事について語るとすれば、それはもう、「フェリーの乗船手続きは死ぬほど作業が遅い」の一言に尽きる。
「この人数を捌くのに、なんでこんなに時間がかかんねんな?」
という思いが何度も何度も頭に浮かんだ。
実は、国際航路でビザやパスポートの確認が必要なため、予約表を見て「はい、チケットどうぞ(にっこり)」、みたいな単純な手続きではない上に、チケットカウンターのスタッフは一人しか居ないのだ。そりゃ、遅くなるはずだ~。
しかし、待つ方はツライのです。
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ひっくり返った航路図 今は「新潟-ウラジオストク航路」はないようだ |
乗船手続きが済めば、そのまま隣の部屋のイミグレーションへ。
日本から出国する日本人に関しては、手荷物検査等はかなり「ゆるゆる」です。まあ、そらそうでしょうけどね。
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出国手続きが済めば、建物を出てすぐフェリーへと 今回乗船するのはDBSフェリーのEASTERN DREAM号 |
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フニャフニャな乗船タラップ 慣れないとちょっと怖いです ちなみに「タラップ」はオランダ語なので英語圏の人には通じません |
乗客の乗船開始から出港までは一時間半ぐらいあるので、早目に乗ると一時間ぐらいは船内で出港を待つことになる。
その間に船内を探検するもよし、僕のようにライフジャケットを試着して後輩から「スタッフに怒られますから、ホンマにやめて下さい」と注意されるもよし(実話)、思い思いに過ごしましょう(笑)
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我々の「エコノミークラス」客室 幅、長さ、高さともに余裕のクリアランスがあり、とても快適だった 「エコノミー言うたけど、めっちゃええやん!」と喜ぶ私 ただ、これは「当たりの方」のエコノミークラスだと後に知ることになる |
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私の荷物全景 リュックと手提げかばん(青)と食料品 from まるごう リュックにはカメラやバッテリー、その他付属品などの電子機器が、 手提げには「その場で捨てても後悔しないモノ」が入っている |
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夕方のまだ明るいうちに乗船したが、出港前はこんな感じになっていた 暗くなり「国際旅客ターミナル」がさらに小さく見える |
国際航路のため、乗船人数の確認は厳格に行われる。
タラップには必ずカウンターを持ったスタッフが居り、船へ向かう通路・進路は隔離され、周辺を入管のスタッフが見張っている。
この光景を見て、ようやく「出国する」という実感が徐々に湧き上がってくる。
徳島阪神フェリー(古っ!)で徳島に行くのとは、ちょっと雰囲気が違うのだ(笑)
やがて地上に居たスタッフも乗船し、タラップが引き上げられ、もやいが解かれると、今までのアイドリングとは明らかに違う強い振動が足元に伝わり、フェリーは「どっこいしょ」と岸壁を離れた。
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定刻通りに無事出港 見送る人が全然居ないフェリーの出港というのは、今回が初めてだった |
こうして旅は無事に海路に切り替わり、ここからは、とてもとても退屈な船上生活が始まるのだ。
(6) へつづく
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